症状
肺炎は、一見風邪のようですが、強い咳と痰などの症状が1週間以上続く場合、感染性の肺炎を疑うことになります。通常、人体には侵入してきた異物と闘う機能が備わっていて、細菌やウイルスも肺まで症状を及ぼすことはないのですが、何らかの理由で抵抗力が弱まっていると、肺炎を起こしてしまいます。特に、高齢者などは抵抗力が弱くなりやすいため、注意が必要です。
要因と病態
大きく分けて、細菌やウイルスによる感染性のものと、アレルギーや薬物など非感染性のものにわけることができます。
感染性の肺炎は、細菌やウイルス、その中間の微生物や真菌などが原因となります。感染性の肺炎は多くが肺胞性肺炎ですが、肺胞性肺炎と間質性肺炎に分けることもできます。肺胞性肺炎では、高熱とともに黄色い痰が出るのが特徴です。
予防と治療
治療は、原因物質によって異なってきます。細菌感染が確認された場合は、抗菌薬によって菌そのものを死滅させることが可能ですが、ウイルスの場合抗菌薬は効きません。抗炎症薬や解熱鎮痛薬、去痰薬(きょたんやく=痰を除去する薬)、鎮咳薬(ちんがいやく=咳を鎮める薬)などによる対症療法を行うこともあります。